不登校 始まりと変化

不登校|回復までの7つのステップ 

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困る女性
困る女性

不登校はどうやって回復に向かうのか、子どもの変化の様子や親がやることを知りたいです。

本記事の内容

内容

・不登校には7つの段階があり、それぞれの段階での子どもの様子を説明
・それぞれの段階で保護者が取るべき対応

この記事の信頼性

・不登校の息子と1年半向き合った
・昼夜逆転の生活から、フリースクールに通えるように
・不登校の本を10冊読破。不登校の変化を理解

「不登校の子どもはどうやって回復するの?」「段階的に学校復帰するためのステップが知りたい…」不登校直後はそう思うでしょう。

不登校からの回復は一朝一夕には難しいものの、全体的な変化を把握しておくことで親も子も楽になります。

本記事では、不登校の子どもが心の安定を取り戻し、段階的に学校生活へ戻るための7つの具体的なステップと、各段階で保護者ができるサポート方法について詳しく解説します。

不登校の7段階


それぞれの詳しい様子はクリック

 1.予兆期     子どもからのSOSが見え始める
 2.不登校開始期  身体的な不調が出始め、欠席や遅刻が増える
 3.完全不登校期  学校を完全に休むようになる
 4.不登校定着期  子どもが不登校の状態を受け入れ、将来への焦りを感じ始める
 5.活動再発期   少しずつ外の世界へ目を向け始める
 6.リハビリ期   学校や社会生活への復帰に向けて、具体的な準備や試行錯誤を始める
 7.完全登校・社会復帰 学校や社会生活への復帰が実現し、新たな日常を築いていく

1.予兆期

不登校は学校に行けなくなる前から兆が出始めます

予兆として見られるサインの例

  • 家族との会話が減る
  • 感情的になったり、不安げな表情やイライラが増える
  • 以前は楽しんでいた習い事への興味が薄れる
  • 朝なかなか起きられなくなる
  • 体調不良を訴えることが増える
  • クラスメイトや先生に対する愚痴や不安を口にする

予兆期のサインは見逃しがちです。我が家でも反抗期が始まったのだと思い、そのSOSに気づけませんでした。

これまでと違うなと感じたら、まずはお子さんの様子を観察し、気持ちに寄り添った接し方を心がけましょう。

子ども自身も原因がよくわかっていないことも多く、答えはわからないままかもしれません。

子どものことをよく観察することで、SOSを早期に発見できるとともに「親はいつも自分の味方でいてくれる」という安心感を子どもに与えることができます。この環境づくりが大切です。
ここで親子関係に溝ができてしまうと、回復までの時間がかかるようになります。

また、日々の小さなストレスの積み重ねは不登校につながります。
サインが見られたら、無理をさせすぎていないか生活を見直してみましょう

2.不登校開始期

学校への抵抗感が具体的な形で現れ始める段階です。この時期、お子さんは学校に行くことに対して強い不安や恐れを抱き始め、それが行動として表れてきます。

この時期に見られる様子

  • 学校への強い不安を示し、登校が困難になる
  • 食欲不振や不眠などの症状が出る
  • 朝になるとベッドから出てこない、起きられない、立てないなど体調の著しい悪化が見られる
  • 怒る、泣くなど感情の起伏が激しくなり会話しづらくなる

この段階では、登校を無理に促すのは逆効果になる可能性が高いので、まずは見守り寄り添うようにしましょう。暴れたり怒鳴ったりして感情を発散させる時ですので、親にとってもいちばん辛い時期となります

我が家の場合では昼夜逆転の生活が始まり、会話はろくにできませんでした。

殻に閉じこもり、ゲームばかりで、いつもイライラしていました。
惰性な生活をしていることを叱ると「お前なんか大嫌いだ」と泣きながら殴りかかってきたことも。

不登校について調べたり、自分を責めたりする上に、荒れた息子の対応に心身疲れました。

カウンセリングや息抜きをして、まずはお母さんの心のケアに努めてください

3.完全不登校期

完全に学校を休むようになり、不登校の状態が明確になる時期です。

この時期に見られる様子

  • 一日中ベッドで過ごす
  • 学校に関わることへの強い拒否反応を示す
  • 自分への無価値感や否定感が強まる
  • 部屋から出たがらない
  • 入浴時間が極端に長くなる、または不潔になる
  • 生活リズムが大きく崩れる

この段階では、親が回復に時間がかかる事がわかるため、子どもが家でゆっくり過ごしてエネルギーを溜め始めます。

しかし変わらず殻に閉じこもり、ゲームばかりして過ごす日々で、見た目には充電をしているようには見えません

平日在宅勤務で仕事をしていると、自分の部屋に閉じこもり、大声でゲームで叫んでいる息子の声が毎日のように聞こえました。

他の子は学校に行き勉強に部活に取り組んでいる中、一人部屋にこもりゲームしかできない子になってしまったことを何度も悲しく思いました。

ゲームのことで喧嘩もこの時期よくしました。ゲーム依存にならないようスマホの時間は制限をしていましたが、次から次へと新しいゲームをダウンロードしてやりたがっていました。
ゲーム依存症になってしまったかのように思う日々でしたが、少しづつ息子のイライラは減り、気持ちも落ち着いていきました。

まずは「家にいていいんだよ」「あなたはあなたのままでいい」というメッセージを態度で示し、家庭が安全な居場所になるよう整えます。お子さんのペースを尊重しながら、見守る姿勢を心がけましょう。

4.不登校定着期

不登校の状態が日常となり、学校に行かないことが当たり前になってくる時期です。

この時期に見られる様子

  • 家での生活リズムが一定化してくる
  • オンラインやネットゲームでのコミュニケーションを好む
  • 学校以外の学習方法や、フリースクールなどの選択肢について考え始める
  • 家族との関係が安定してくる
  • 不登校であることへの罪悪感が和らぐ
  • 将来への不安が高まる

この時期のお子さんの心理としては、将来への焦りや不安が強まる傾向があります。

親御さんも同じように、焦りを感じたり、この状態がずっと続くのではないかと恐れたりするかもしれません。


一方で、お子さん自身も、学校に行けていないことへの罪悪感が少しずつ和らいだり、ご家族の覚悟が固まってきたことで、家族との関係が安定してくる時期でもあります

我が家のケースでは、自分の好物を自分で料理して食べる、ナンプレで頭の体操をするなど少しだけゲームから離れられるようにもなりました。

また、買い物や外食など軽い外出はできるようになったので、声をかけて時々一緒に外出を楽しみました。
しかし、人には会えず、家族が友達を家に連れてくることはもちろん、家電などの修理で業者を家に呼ぶことも嫌がりました。
行動での変化は少しですが、確実に内面が変わり始める時期です。

ちなみに息子の場合はこの段階が、1年近くあり一番長く感じられました。

この時期はお子さまが自分のペースを見つけ「心の土台」を固める時期といえるでしょう。次のステップに向けた大切な準備期間ともとらえられます。

まずは、お子さまが興味を示す活動や学習方法を一緒に探してみましょう。そして、家庭内の役割や居場所を大切にしながら、少しずつ外の世界への興味を育んでいけるよう、穏やかに見守っていく姿勢が重要です。


5.活動再発期

特定の友人と家の外で会ってみたり、外への意識が再び芽生え始める頃です。

この時期に見られる様子

  • 外出したい気持ちが出てくる
  • やってみたいことを口に出したり、実際に行動したりすることが出てくる
  • 不安と期待が入り混じりながらも、将来への希望が少しずつ見え始める
  • 自己肯定感も少しずつ高まってくる

エネルギーが溜まると「ヒマ」と言うようになります。

しかしまだ外の世界は不安がいっぱい。勇気を出して外に出てもすぐに家での生活に戻ってしまってもしばしばですが、責めないようにしましょう。

保護者様は、お子さんの「やってみたい」気持ちを大切に受け止めてあげることが重要です。

我が家のケースでは、保育園時代のお友達が不登校になっていることがこの時期偶然に分かり会って遊びに行くことに。

息子が親と一緒でなく、友達と出かけたのは一年ぶりでその時はとても嬉しかったです。

疲れてまた家で過ごす日々にすぐ戻ってしまいましたが、変化を感じられた時でした。

失敗を恐れて一歩が踏み出せないときは、「急がなくていいよ」「できるときでいいよ」というメッセージを伝え、お子さんの意思を尊重しながら、小さな成功体験を積み重ねていけるよう支援しましょう。

6.リハビリ期

学校への復帰に向けて、具体的な行動を起こし始める時期です。

この時期に見られる様子

  • 前向きな気持ちが芽生え、立ち直る力が育ってくる
  • 学習や好きな習い事など、無理のない範囲で再開できるようになる
  • 保健室登校や別室登校、特定の授業だけなど、少しずつ学校とのつながりが再開できる
  • 規則正しい生活リズムが整ってくる

学校や社会生活への復帰に向けて、具体的な準備や試行錯誤を始める段階です。この時期のお子さまは、前進と後退を繰り返しながら、少しずつ自信を取り戻していきます。

我が家ではフリースクールに通えるようになり、勉強を再開しました。
楽器を習い始めたり、学校へも放課後登校や行事の日から登校を再開しています。

しかしまだ不安定なため、たとえ後戻りをしても、それは回復過程の一環だと受け止め、焦らず見守る姿勢を保ちましょう。

この段階にいるお子さんには、行動を急かすのではなく、学校の先生との連携や心理面でのサポートを行いながら、暖かく見守りましょう

7.完全登校・社会復帰

不登校を乗り越え、安定して学校に通えるようになる時期です。

この時期に見られる様子

  • 安定して学校に通えるようになる
  • 学校行事や集団行動にも参加できるようになる
  • 不登校を克服したことで自信がつき、困難を乗り越える力が身につく

これまでのお子さんの頑張りを認めてあげるとともに、必要なサポートは継続していきましょう。不登校の経験を肯定的に捉え、それを糧として次のステップに進んでいけるよう、温かく見守り続ける姿勢が大切です。

また、この経験を通じて育まれた親子の絆を大切にしながら、お子さんの自立を支援していきましょう。

【まとめ】不登校段階に応じた対応方法

段階によってお子さんの心理状態や行動は変化しますが、どの段階においても、ご家族にとって最も大切なことがあります。

それは、「子どもの心に寄り添うこと、そして、信じて待つこと」です。



親の立場からの意見や指導ではなく、お子さんの心に耳を傾けるコミュニケーションが何よりも大切なのです

参考文献:子どもが不登校になっちゃった! 著者/ラン 出版/すばる舎
     不登校に陥る子どもたち 著書/成重竜一郎 出版/合同出版
     不登校心の相談室 https://kokoro-soudan.jp/
     カウンセリングルーム ポララス https://popolus.jp/
    

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