
不登校になった息子は毎日怠惰な生活で、ついに家庭内暴力も発生
病院選定と、受診で受けたアドバイスをご紹介します。
✅本記事の内容
内容
・不登校直後の息子の家庭での様子
・病院選定の経緯と、専門医からのアドバイス
・受診をして思ったこと
✅この記事の信頼性
・不登校の息子と1年半向き合った
・昼夜逆転の生活から、フリースクールに通えるように
・フルタイム会社員のため、平日夜と休日にコミュニケーション
✅不登校の7段階
1.予兆期
2.不登校開始期
▶️3.完全不登校期 ←ココの段階
4.不登校定着期
5.活動再発期
6.リハビリ期
7.完全登校・社会復帰
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不登校|回復までの7つのステップ
✅本記事の内容 内容 ・不登校には7つの段階があり、それぞれの段階での子どもの様子を説明・それぞれの段階で保護者が取るべき対応 ✅この記事の信頼性 ・不登校の息子と1年半向き合った・昼夜逆転の生活から ...
「不登校になった子どもが暴れてしまう…」「家庭内暴力が起きた時、どうすれば良いの?」と悩んでいる中学生のお子さんを持ついらっしゃるのではないでしょうか。
不登校直後の家庭内暴力には専門家の介入が必要で、適切な病院受診によって状況を大きく改善できる可能性があります。
本記事では、実際に不登校の中学生を持つ親が体験した家庭内暴力の状況と、病院受診で得られた効果的なアドバイス5点を具体的に紹介します。
不登校の中学生が家庭内暴力と、病院受診に至るまで
不登校直後の息子の様子

中学1年の秋、息子は突然学校へ行かなくなりました。そして日が経つごとに様子がどんどん荒れていきました。
昼夜逆転の生活で、こちらが何か話しかけても返事はなく、無視されることも当たり前になっていました。
起きている時間は、ひたすらテレビかゲーム。画面の前から動こうとせず、リビングのソファと自分の部屋の布団が定位置でした。
夕方、私が仕事からくたくたになって帰ると、家の中はめちゃくちゃ。
お菓子の袋が散乱し、食べたものは出しっぱなし、片づけもされていない。その横で息子はまだゲームを続けているという、日々でした。
手伝いも勉強も一切しないどころか、下の妹にもイライラをぶつけて暴言を吐くこともありました。
そんな生活でいったい何にイライラしているのかわからず、私は帰宅後も気持ちが休まる事なく、どんどん疲弊していきました。
母に拳を向けた日
ある日の夜いつものように家が散らかり、妹に怒鳴り声をあげている息子を見たとき、私の中で何かがぷつんと切れました。
いい加減にしなさい!自分だけ好き勝手して!

強い口調で叱った瞬間、息子は立ち上がって私の方に歩み寄り、拳を振り上げてきたのです。

お前なんか嫌いだ!
その言葉と同時に、私の顔を目がけて振るわれた拳は、幸いにも少し掠っただけで済みました。
そして息子はそのまま無言で自分の部屋に引きこもってしまいました。
心がざわつき、「こんなことまで起こるなんて……」と茫然とし、やりきれない気持ちでいっぱいになりました。
病院の選定方法

もう待っているだけでは解決しない
でもどこに相談すれば良いのかわからない
息子との出来事のあと、そう思いました。
そんなとき、ふと思い出したのが、保育園時代のママ友のこと。彼女のお子さんも不登校になっていたことを思い出して、思い切って連絡を取ってみました。

大変だよねぇ。
うちも病院行ったよ。
⚫︎⚫︎に不登校や子どもの心の専門の先生がいるの
正直、地域に小児科にそんな先生がいるなんて思っていなかったので驚きましたが、ネットで調べてみると経験豊富な先生でいらっしゃることがわかりました。
すぐに病院へ電話をして診察日を確認すると、仕事の休みをとってまずは私だけで病院を受診することになりました。
「誰かに話していい」「頼っていいんだ」と思えたこと。こうして初めて外部の機関へ相談することができました。
不登校中学生に対する専門家の5つのアドバイス

アドバイス1:転校では解決しない
診察の日、先生は私の話を静かに聞いたあと、「転校しても解決はしません」とはっきりおっしゃいました。
私は、息子が進学校で勉強についていけないことが原因かもしれないと考え、環境を変えればうまくいくのではと思っていたのですが、先生は「実際に転校で解決したケースはほんの数件」と言います。
「表面的なきっかけに見えても、本質は心の問題。環境を変えても根本は変わらない」と聞き、私は現実を受け止めるしかありませんでした。
アドバイス2:ゲームは暇つぶし
毎日ゲームばかりしている息子はこう答えます。
そんなにゲームばかりで楽しいの?


うん、楽しい
しかし先生はおっしゃいました。
「本当に楽しいというより、現実から逃げて時間を潰すためにやっている子が多いんです。ゲームの世界は自分を否定しないし、失敗してもリセットできるから」
そしてどんなゲームをしているか聞かれたので、「プロ野球スピリッツ」と答えると「健全だね」と。
息子はゲーム中は叫んだり、暴言を吐いたり、ゲームの世界に熱狂になっていたのに、暇つぶしというのが理解できませんでした。
アドバイス3:義務教育のうちは変わるのが難しい
「本人が“このままではいけない”と本気で思い始めるのは、中学3年の秋頃が多いんです」と先生は穏やかに話してくれました。
親としては一刻も早く動き出してほしいと思ってしまいますが、「義務教育のあいだは、何もしなくても次に進めるため、本人が焦ることは少ない」そう。
確かにうちの息子も、ゲームばかりの毎日を送っていて、何かを変えようとする様子は見えませんでした。
でも、「変わらない」のではなく、「変わる必要をまだ感じていない」だけ。中3の秋、または一貫校なら高1の夏ごろにようやく本人の中で動きが出ることが多いとか。
義務教育の終了がそれほどまでに大きく影響するのかと驚くと同時に、復帰は遠い先に思えました。

アドバイス4:家族関係が社会復帰に影響
「学校に戻れる子の多くは、家庭に“味方”がいた子なんです」
先生によると、実際に診てきた子どもたちの中で、最終的に社会復帰できなかったのは、ごくわずか。そのほとんどが、親子関係が破綻していたケースだったといいます。「両親が無理なら、お母さんだけでもいい。お子さんの味方でいてあげてください」との言葉が印象に残りました。
家族が子どもの“安全基地”でいられるかどうかが、不登校からの回復を大きく左右するというのです。
「何をすれば学校に行くか」ではなく、「この子にとって、今一番安心できる存在であろう」とすることが、いちばん大切なんですよ――一人前の口をきくようになったとはいえ中学生はまだ子供、母親としての試練の始まりを感じました。
アドバイス5:不登校の決定的な解決策はない
「何をしたら、この子は学校に行くようになりますか?」
そう聞きたくなる気持ち、ありますよね。私もまさにその気持ちで病院に行きました。でも先生の答えは、こうでした。
「残念ながら、不登校には“これをすれば必ず治る”という決定的な解決策はありません。でも、良くなっていく子には共通点があります。“何とかしたい”と思っている親が、必死にその子のためを思って行動していたことです」
この言葉に、思わず涙が出そうになりました。それまで私は、「どうしたら登校できるのか」にばかり目を向けて、あの子自身の気持ちや心の痛みを見落としていたかもしれません。
先生が診てきた不登校の子どもたちのほとんどは、最終的に社会に戻っているそうです。
「これが正解」という道はなくても、「一緒に悩んでくれた」「自分のために動いてくれた」と子どもが感じることで、回復への力になる。
それが、専門家が何百人もの子どもを見てきた最大のアドバイスでした。
【まとめ】専門医のアドバイスを受けて

・不登校で病院を受診して専門家の見解をもらうのは重要
・アドバイスはすぐに全てを理解できない
・親も話を聞いて寄り添ってくれる場所が必要
専門医の話は、正直すんなりとは飲み込めませんでした。
「転校では解決しない」「ゲームは現実から逃げる手段」――どれも思っていたこととは違っていて、具体的な解決策もなく、かなり長期戦になることを知り、肩を落とす気持ちで帰宅しました。
しかし家で休ませていれば良くなるだろうと思っていた時より、一歩進み新しい知見を得ることができました。
ただ、子どものことばかりに意識が向く中で、私自身の気持ちに寄り添ってくれる人が欲しいと強く感じるようにもなっていきました。
「私も誰かに分かってほしい」――そう思い次の相談先を探し始めました。